【お礼とご報告】お互いを“知り合う”場となった、旧築地市場の写真展 ―岩野麻子写真展 Tsukiji portrait(築地ポートレート)―

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Asako Iwano

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

少し前の話になりますが、2025年2月12日(水)から18日(火)までの7日間、
東京都中央区京橋の72Galleryにて、“働く豊かさ” などをテーマに、
旧築地市場の写真展を開催いたしました。
写真展にお越しくださいました皆様、温かいメッセージを頂きました皆様、ありがとうございました。
会期中にはおよそ250名の皆さまにご来場いただきました。

私が最も嬉しかったことは、豊洲市場関係者や市場に仕入れに来る飲食店の方、築地の方、
弊所のお客様、社労士、フォトグラファーなど、様々な方に来ていただけたこと。
社労士と市場のおかみさんが、写真を見ながらおしゃべりしていたり、
弊所のお客様が、豊洲市場の仲卸さんの話に熱心に聞き入っていたり。
中には、「以前から見かけていたけど話しかける機会がなかった」ということで、
市場の方同士、飲食店の方同士が改めてご挨拶される場面もいくつもありました。
このギャラリーが、お互いを“知り合う”場になったことで、やって良かった!との思いを強くしました。

週末に開催したギャラリートークでは、豊洲市場の仲卸さん3名にお越し頂きました。
3名に共通していたのが“楽しく働きたい”をとても大切にしていること。
“毎日同じことの繰り返しの中でも変化を見つけるようにしている”
“職場でギスギスしたくない。新しいメンバーには積極的に話しかけるようにしている”
“年に1度の忘年会はずっと続けていきたい。家族も取引先も誰が来てもOKな場にしたい”など、
職場は異なっても共感できる等身大の言葉に、
会場内には涙を浮かべながら聞き入る方もいらっしゃいました。

印象的だったのは“漁師は年に何人も亡くなっている”という事実。
“命がけで魚を獲ってきてくれているのだから、お金を出せば買えるのはありがたいことだ“という
仲卸さんの言葉に、彼らの文化の根底を流れる漁師への敬意や、
命の大切さ、食のありがたさなど、改めて気づかされたことが多くありました。

このような場をもつことで、魚1匹にどれだけの人の手がかかってるのだろうということを思い知らされます。
スーパーでパックされた魚を買うだけでは、消費者と生産者さんとは分断された関係のように感じますが、
このような繋がりやストーリーがあることで、毎日の食卓もよりあたたかく、彩りを感じられるように思います。